WHOLE SWEET LIFE
19人の姉妹たちが、ほぼ毎日日記を更新していきます
……
だから――
……
……
ゴメン。
……
……
バカ!
聞き返したりしないでよ!!
だーかーらー。
……
ゴメンってば。
もういいでしょ?
私だって――
悪いと思ってるわよ。
星花ちゃんの誕生日だったのに
なんだか台無しにしちゃったみたいで――
それに――
……
それに――
……
……
とにかく。
悪かったわ。
もっとちゃんと話して、
それから協力してもらえば良かったんだ、
きょうだいなんだからって――
ヒカル姉様にも言われた。
考えてみればその通り。
でも――
……
でも。
……
私、言いたくなかったの――
なんでかわからないけど――
あなたにだけは――
……
……
おやすみ。
明日になったら全部忘れて。
……
ウフフフ――![]()
い・い・わ・ね!
青春――ってかんじ?
きゃー、うらやまし![]()
いいなぁ――
氷柱ちゃんも――
キミも![]()
楽しんでる?
あ、氷柱ちゃんのこと
怒っちゃったりしたらダメよ?
もう、お兄ちゃんなんだから
妹の多少の我がままは受け止めてあげないと。
それにあの子が怒ってるのはいつも
愛情表現の一種っていうか――
あ。
でも、今回は――クスクス![]()
キミもちょっと迂闊だったモノね、
仕方ないわよ。
ん?
ああ――そうね。
マリーちゃん達は今「ポニョ」を
買ってもらうのに必死だから、
どうも映画の内容にこだわってるみたいだけど――
本当のポイントはそこじゃないのよ。
ま、たしかに本当はもらったチケットなんかじゃ全然なくって、
わざわざ氷柱ちゃんが買っておいた事に気がつかないで――
違う映画が見たいって言っちゃったのは
ちょっぴり失敗だったし、
氷柱ちゃんが怒ってもおかしくないけど――問題は。
わからないかな?
キミ、映画館の前で――
偶然。
会ったでしょう?
氷柱ちゃんのクラスメイトだっていう――
女の子のグループに。
それで――
ついうっかり。
言っちゃったでしょう?
「いや、カレシなんかじゃなくて兄です」
って――
フフフフフ![]()
ま、無理もないけどね。
ヘタにカレシヅラして余計怒られるって
パターンもあり得るしね、あの子の場合――
どう?
思い当たった?
どうやら氷柱ちゃん――
カレシを見せるってお友達に
見栄を張ってたみたいよ。
それでキミに黙って約束してて――
お友達は遠くから見るだけのハズだったのが
話しかけてきたのは想定外だったみたい。
ま、全然説明しないでおいて
察しろっていうのも無理があるわよね![]()
あ、今のは氷柱ちゃんには内緒ね?
私がこんなコト言ったのがバレたら
また――怒られちゃうから。
――ウフフ。
本当に怒りっぽいのよね、氷柱ちゃんったら。
だから、恋でもすればあのトゲトゲした態度も
なくなるのかな、なんて――ちょっと思ったりして![]()
あ、こんなこと言ったのが
バレたらまた――
ま、いっか![]()
いいのいいの。
ね。私は――応援してるわ![]()
この際だから、
フリでもなんでもいいから――
氷柱ちゃんに「ラブ」ってものを
教えてあげて。
キミとなら1日一緒にいられるって
あの子が思って、彼氏役を頼もうと
思ったなんていうだけで大進歩だもの!
どうする?
このまま――付き合っちゃったりしちゃう?
フフフフフ![]()
あ、氷柱ちゃんはまだ中学生なんだし、
中学生らしい清らかな交際でお願いね。
お姉さん、期待してるから――![]()
あ、それと――みんなには
言わない方がいいわよ、きっと。
あと、やっぱり――
チューはしちゃダメよ?
ウフフ![]()
え?
まだ――
氷柱お姉ちゃま、怒ってるの?
やだ――フェルゼンったら!
本当に――怒らせ上手
なんだから――
ウフフフフッ、
おもしろい――
うぅん、マリーは
そんなこと全然気にしてなくてよ?
だって――
氷柱お姉ちゃまが怒って
みんなにお兄ちゃんと口キクナって
ヤクソクさせたって言ったって――
そんなの――
幼稚園児にはカンケイないもーんっ
ウフフフフッ。
きっと――
星花お姉ちゃまは真面目すぎるのよ!
それに小雨お姉ちゃまや吹雪お姉ちゃまは
ヤクソクならとにかく何でも守らなきゃ
ストレスになっちゃうようなヒトたちだし、
夕凪お姉ちゃまはゲンコツコワイだし、
麗お姉ちゃまは――
ワタリニフネのおヤクソクなんですって!
ほんと――ひねくれてるんだから!
ほんとうはきっと話したいくせに。
クスクス――
でもマリーはこうしてフェルゼンを
独り占めできてうれしいわっ!
麗お姉ちゃまとはぜーんぜん反対の意味で大歓迎!
だいたいウチは姉妹が多すぎるのよ、
ずーっと続けばいいのに、この口減らし
それにしても――
ホント、フェルゼンもうっかりさんね!
せっかく氷柱お姉ちゃまが誘ってくれたのに
「別の映画が良かった」
って――言っちゃうなんて!
クフフフフ
氷柱お姉ちゃま、夕ご飯はいらないって言って
出て行ったのに――すごく早く帰ってきて、
それもスゴイ怒ってて――
マリー、びっくりしちゃったわ。
まあ――
マリーはそういう素直なメンズは
かわいらしくってだーいすきだけど
教えてあげる。
あのね、男の子はマメと素直が1番なのよ
あっ……。
――お兄ちゃん!!
うわぁ――
会えてよかったぁ
星花、とっても――
心配してたんです!!
あの――
どこも――異常はないですか?
ちょっと失礼して――
お身体拝見させていただきます!
うん――
お脈もお熱も
大丈夫、むくみも――
全然ないですね
あぁ、本当に良かった!
星花、我が心の御主君様が、
タイヘンなのに星花ってば、
なんにもできなくて――
……
あっ、ご、ごめんなさい!
もっと一緒にいたいけど、
こうしてお兄ちゃんと話してるのが見つかったら
きっと大変なことに――
カンコウレイなんてヒドイと思うけど、
でも今回は氷柱お姉ちゃん、
「あんなに口の軽い男は許さない!」って
本当に本当に怒ってて――
……
よけいに怒らせるようなコトしちゃったら
お兄ちゃんに悪いから、星花行きます。
お兄ちゃん――私達は何があっても
お兄ちゃんの味方ですから、
がんばって耐えてくださいね。
きっと明日には――
春風お姉ちゃんや蛍お姉ちゃんが
氷柱お姉ちゃんのご機嫌を
取り戻してくれると思います――
あの――さ。
あの――。
日曜日って――
……
空いて、
たり――
……
……
す、
――する?
……
あっ、う――
うぅん、べつに
なんでもない、
たいしたことじゃないんだけど――
……
――っていうか、あー!
もうっ!!
何やってんだろ、私ってば――
……
――コレ。
もらったの、友達から。
「トランスフォーマー」の券。
ウチにこんなの見たがる子いないし。
でも使わないのももったいないし。
もちろん――行くわよね?
この私が誘ってあげてるんだから。
下僕のくせに一緒に映画なんて
感謝しなさいよね?
まったく。
本当なら下僕の方がお金出して
ワタクシめと一緒に――って跪くトコロなのに。
――は!?
ば、ばっか――何言っちゃってんの!?
わ、私が買うわけないでしょ?
こんな男子向け映画――
じゃあヤクソクしたわよ?
少しは――
おしゃれとか。
……
がんばってよ――ね?
フン。
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作/公野櫻子
イラスト/みぶなつき
日記イラスト/霧賀ユキ
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