寒波襲来って感じで――
寒い日が続いたけど。

やっと晴れてきたわね
うん。
風邪なんて引いてない?

傘がおちょこになっちゃう台風中継も楽しいけど――
でもやっぱり春は暖かくて晴れてるのが1番いいわよね。

あの楽しかったゴールデンウィークの旅行みたいに――

フフフッ

私、春の晴天は洗濯物もよく乾くし――すごく好きよ
明日は――洗濯指数80はいくんじゃないかしら?
今夜の天気予報はきっとニコニコマークでいっぱいね。

あ、そういえば、
私のお天気好きって、名前のせいもあるけど――
もしかして――
小さい頃から、お洗濯のこと――
気にしてたせいもあるかな?

だって――。

私が小さな頃から家にはいつもたくさんの女の子がいて――

着せかえをしたり、
花摘みをしたり、
おままごとをしたり――

相手には困らなくてとっても楽しかったけれど――

でもいつの頃からかしら?

そう、あれはたしか小学校にあがってしばらくして――
2年生くらいの頃だったかな。
いつもみたいに庭で遊んでて――
小さなヒカルちゃんを相手に学校ごっこをしてたの。
もちろん先生は私。
その日もやっぱりしばらく降り続いていた雨が――
こんな風に途中でやんで。
ちょろちょろ動き回るヒカルちゃんが
芝生のあちこちにまだ隠れてる水たまりにはまらないように
こらーって追い回しながら、

ふと――空を見上げると。

雨上がりのキレイな空に――
ピンクや黄色やきみどりの――
小さな洗濯物がいくつかヒラヒラ――泳いでた。

雨の間にたまっちゃってた小さな私たちのお洗濯もの。

ああ、雨が上がるのを待ちかねたように
ママがもう――洗濯物を干し始めたんだなって思ったら、
なんだか――
幸せな気分になって。
ヒカルちゃんをつかまえて思わずギュッて――
抱きしめたの、覚えてる
ヒカルちゃんはまだ小さくて何が起こったかわからない風で
じたばたあばれてたっけ――

あれから――翌日のお天気を天気予報で
チェックするのが私の日課になったの。
ウフフ――不思議ね

自分の未来は自分が気がつかないだけで
いつもほんの近くに――
転がっているのかもしれない。

そう、今も――私の隣に――

うぅ―――
さっむ―――い!

今日はもう――
ほんとーに寒かったですね!
お兄ちゃん――

お兄ちゃんは――大丈夫でしたか?
寒い思いしませんでしたか?

もう5月も真ん中だっていうのにこんなに寒くて――
星花も困ってしまいます!

あ――

もしかしてこれって天帝様のお怒りでしょうか?
お兄ちゃんは知ってますか?
世界中の天子様や君子様が親不孝したり、
まつりごとを怠けたりすると――
天の神様が怒って、さまざまな天罰が下されるのです!!

時ならぬ寒波が襲って凶作になったり、
嵐が来て家が流されたり、
じめじめした長雨で疫病が流行ったり――

うむ、この天候不順はやがて来る天変地異の前兆――
不吉な凶星――
そしてついに我らがご主君様の身に得体の知れぬ災いが――
じゃんじゃ――ん!!

きゃあっ――

こっわ――い――

……

なんて。

えへへ!

それにしても、星花もう学校でも寒くって
ブルブル震えちゃいました!
お昼の給食の牛乳だってすっごい冷たくなってるし、
あんかけ焼きそばのあんかけはカッチカチだし!
それにこんな日に限って体育あるし――

もう、ひどいんです!
星花の学校の体操服は半袖半ズボンなんだもん!
一生懸命ランニングしたけど――
みんな寒くて太ももが真っ赤になっちゃった。
でも、あんまり寒いから、最後はみんなで
おしくらまんじゅうしました
楽しかったな――

あ、お兄ちゃんも、まだ寒い?

そしたら星花と一緒に押しくらまんじゅうしよ!

それっ!

おーしくーらまんじゅー、おっされてなくな、
おーしくっらまんじゅー、おっされてなくな!

えへへ
――あったまってきた?

今日はね――

幼稚園で、“おかしも”をやったの。

フフッ――

まったく、園長先生も子供みたいなこと言うわよね?

朝のお集まりの時に、すっごいニコニコしながら――

「今日はみなさんに素敵な“おかしも”のプレゼントがあります!」

なんて言うから――

本当にお菓子をもらえるのかと思ったちっちゃい子が
いっぱいいたじゃないの。

おさない、
かけない、
しゃべらない、
もどらない――

みんなの避難訓練のお約束――

ああ、古いったらないわ――

もう!

まあ、マリーはもう年長さんだから、
そんな子供だましにひっかかったりはしないけど。
ばらぐみさんすみれぐみさんの
ちっちゃい子たちまでだますなんて、
大人げないわよね!

でも――マリーね、
避難訓練はキライじゃないわ。

訓練の後、公園で遊べるし――
なんかいつもと違うコトするのって楽しいじゃない?
毎日同じ幼稚園に通うのって――タイクツだもの。

春と秋にはかならずやるのよね。
花を摘んだり虫を捕ったりして遊べるし

あ、マリーの防災ずきんにはね、ホタに頼んで――

キラキラの大きなビーズのパーツを使った
大きなティアラのマークが縫いつけてあるの

すごい?

ウフフッ――

もうね、最高に目立つのよ

だからきっと本当に地震や火事が起こって
フェルゼンがお迎えに来ても、
マリーがどこにいるかすぐにわかってよ?

だいたいマヌケな黄色のおっきいズキンに――
チューリップのアップリケなんて、
マリーの美意識がゆるさないわ!

もう、クラスの女の子たちから
すっごいうらやましがられてるんだから――

こんなマリーを連れて帰れるなんて、
本当にフェルゼンは果報者ね?
そうだ――1度本当にお迎えに来てもらうのも
いいかしれないわっ

金曜日ですね。

今週は素敵なゴールデンウィークでしたね

海に行くには少し、早かったけれど――

春風は、

大切な私たちの――王子様と

一緒に海に行けてとっても嬉しかったです!

泳がない海も楽しいってこと――初めて知りました
海辺を散歩したり、小さな子たちと貝殻を探したり、
ボートに乗ったり――

本当は蛍ちゃんじゃなくて、
春風が1番に一緒にボートに乗りたかったけれど――
仕方ないですよね。

春風、どうも――じゃんけんには弱いんです……

でも――
蛍ちゃんが海に落ちたって聞いたときには、本当に――

ああ、王子様が一緒に乗っていて良かった――
ってそう思いました  

王子様が一緒に乗っていてくれていたから――
蛍ちゃんもおぼれないですんだんですもの! 

蛍ちゃんは――泳げないんです。
きっとすごくコワイ思いをしたと思うの、だから、本当に――

あなたがいてくれてよかった

うふふ――
頼もしい私の王子様――

もし、王子様に助けてもらったのが蛍ちゃんじゃなくて
春風だったら――

って。

そうおもうだけで心臓がドキドキして――

胸が破裂しそう

春風ったら――

王子様の胸の中で気が遠くなってしまったら――

困りますね

うふふっ――

今度は夏。

水着の季節に一緒に海に行きましょう


 

おにーちゃーぁ―――ん!

怖かったねぇ~~、

夜の地震!

お兄ちゃんは気がついた???

夕凪はもちろんもう寝てたんだけど――

夕凪たちの部屋は、クローゼットの扉がガタガタ揺れて、
ベッドもユラユラお船みたいになったの!

夕凪、もうすっごいびっくりしちゃって――

ベッドから転げおちちゃったぁ!

――えへへ

どっし~んってすごい音がして――

目が覚めちゃったよ!

その音で星花ちゃんがまたビックリして――
飛び起きちゃったの!

それで、星花ちゃんまでビックリして、
ベッドから落ちちゃうとこだったんだけど――

ベッドにおいてあった関羽様毛布につかまって
なんとか――落ちないですんだみたい。

星花ちゃんは、運動神経いいもんね――
夕凪、ちょっぴりうらやましいときあるんだ

夕凪も星花ちゃんみたいにアチョーって回し蹴りとかできたら、
きっと楽しいだろうなぁ……

あのね、夕凪来週から体育が鉄棒なの――
先生、逆上がりって言ってた……

夕凪――前回りならできるんだけどな。

……

あ。
吹雪ちゃんはね――グーっすりねてたよ。
ぴくりとも動かなかったの!
すごいよく寝てたんだね

夕凪と星花ちゃんはこわかったから
2人でキャーキャー言っちゃった! 
こんな時――お兄ちゃんと
同じお部屋だったら良かったのにって――
もう100回くらい言いあっちゃったよ

ね、お兄ちゃん!

今度、逆上がりの練習手伝ってくれないかな

夕凪、鉄棒は1番の苦手なんだけど、
お兄ちゃんとならなんか出来るようになれる気がするの!
お兄ちゃん力持ちだもんね

夕凪のおしりをびゅーんって、押してもらえませんか? 

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