2020年春から1年の間、電撃G’sマガジンで連載してきた読者参加型企画『私のシスター・ラビリンス』の単行本が3月31日に発売となった。
舞台はとある離島。日本有数のお嬢様学校として有名な麒美島女学院。世界に羽ばたく優秀な淑女を育てるという理念の元に作られ、全国から集まった特別な女の子たちだけが、入学を許される中高一貫教育のこの学校は、全寮制で、朝から晩まで、生徒たちは日々、淑女として磨かれ続けている。
このお嬢様学校の2年に転入してきた主人公・春崎涼香は、学院長から姉妹制度の姉役をするよう言い渡される。学院から指名された高等部の優秀な2年生ひとりに対し、1年生2名の3人でグループを組み、日々の生活や勉強などあらゆる場面で2年生は1年生のメンターとして導く制度だ。
1年を通し、同じ姉役の少女や妹候補の少女たちとの優しくにぎやかなふれあいを通し、彼女はどのように変わっていくのか——?
執筆するのは、百合やガールズラブコメ作品のライトノベルから、コミック原作など様々な作品を手掛ける、みかみ てれん氏。
代表作はGA文庫の『女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話』など。多数の人気百合作品を世に送り出している、女の子キャラクターをかわいく魅力的に描く事に定評がある人気作家だ。
そしてキャラクターデザインと挿絵を担当するのは、やわらかいタッチで清らかな空気を描き出す新進気鋭のイラストレーター・Tam-U氏。
本作は、普通のライトノベル作品とは違い、毎月次の物語の行く末を3択の形で読者からの投票を募り、その結果に基づいて続きが描かれ、中には、てれん氏の予想を裏切る意外な選択肢となった展開も。
■単行本には、オリジナルエピソード1話とみかみてれん氏へのロングインタビューを掲載。
単行本だけの特典として、姉妹制度のそのあとのエピソードを描いたスペシャルエピソードを収録。連載時の2話ぶんのボリュームがある読み応えのある内容となっている。
さらに巻末には、みかみてれん氏にキャラクターメイキングや連載時の思い出、そして、てれん氏にとって百合とはなにか? といったものまで、たっぷりと語っていただいたロングインタビューを掲載。本文総ページ400Pの読み応えのある作品となっている。
▲400Pの大ボリュームで束幅も分厚い
▲カラーイラスト24枚収録
▲当時の読者投票の結果も各話冒頭で解説
■超進学校での競争漬けで、人と親しく触れ合う事のなかった主人公・涼香と、彼女をとりまく純真無垢なお嬢様たちとのふれあいの模様が読んでいて癒される、優しい読後感のある作品。
本作の魅力は、妹候補たちとの優しい日常の物語。彼女たちは一人一人に癖があり、“将来は聖母になりたい”とか“お姫様の横にいる侍女になるのが夢”とか、ちょっと変わった未来の目標を持った少女や、お父様に内緒でえっちな小説を読んでしまって、ずっとそれを秘密にしている箱入り娘とか、みんなとても個性的なのだが、日本有数のお嬢様学校の生徒なので、どの子も根っこの部分は心がとても純粋で性格が良い子ばかり。
東京の超進学校で偏差値とテストの点数の事しか頭にない生活をしていた主人公が、突然そんな純粋な女の子たちに囲まれて過ごしていく様は、賑やかしくも清らかで、読んでいるこっちの心が浄化される、そんな作品です。かわいらしい少女たちを魅力的に描く、みかみてれん氏ならではの世界が広がっています。
■アニメイトとメロンブックスで購入すると、書き下ろしノベル小冊子が。ゲーマーズで購入するとブロマイドがついてくる!
アニメイトとメロンブックスでは、それぞれ姉妹制度のあとの、涼香をとりまく妹達とのエピソードを描いた4Pの小冊子がついてきます。ゲーマーズでは、涼香と妹候補の滝口 汐音、皆瀬 千沙都の3人の文化祭の時の様子を描いた第5話前編のイラストのブロマイドがついてきます。
★私のシスター・ラビリンス
3月31日発売
定価:本体1300円+税
(C)シスラビプロジェクト (C)みかみてれん・Tam-U/KADOKAWA
Posted at 2021.4.1 | Category:私のシスター・ラビリンス